「リジュセアミニ」は、日本の参天製薬が開発した、近視進行抑制効果をもつ国内初の低濃度アトロピン製剤です。防腐剤無添加の使い切りタイプになっているため、衛生的かつ安全に使用可能です。
当院では同じく近視進行抑制効果のある「マイオピン」を取り扱いしておりましたが、今後は順次国産である本点眼液に移行していく予定です。
※参天製薬「リジュセアミニ」HPはこちら
角膜や水晶体のある全面から眼底にある網膜までの長さは「眼軸長」と呼ばれています。
お子様の近視はこの「眼軸長」が伸びてしまって生じているケースがほとんどを占め、伸びてしまった眼軸長を縮めることはできません。
眼軸長が伸びると「強度近視」になって「網膜剥離」などの、深刻な眼科疾患発症のリスクが上昇してしまいます。
昨今、スマートフォンやタブレットなど、デジタルデバイスの普及が急速に進み、近視が進みやすいライフスタイルになっています。
お子様の近視進行を抑制することは、快適な「見る力」を守るためだけではなく、将来的な眼の健康維持にも大きく関わってきます。
・毎日「就寝前に1滴点眼」するというシンプルで続けやすい治療です。
・就寝前に点眼するため、日中の作業・行動には影響を与えません。
・目薬1本(0.3ml)が、小分けになって保管されており、1本が1回分となります。
・1本使い切りタイプにすることで、防腐剤フリーが可能となるため角膜に影響を及ぼすリスクもありません。
・6~12歳の方
・軽度(-1D)から中度(-6D)の近視の方
・3か月に1度の定期通院が可能な方
・就寝前の点眼を確実に継続できる方
・1日1回、就寝前に両眼へ1滴ずつ点眼します。
毎日続けて点眼することで、近視の進行を抑制することが期待できます。
①初診(治療開始)
「リジュセアミニ」での近視進行抑制治療が可能か判断するための診察や検査(自由診療)を最初に行います。
可能と判断され、治療を希望される場合には治療内容をご説明した上で当日にリジュセアミニを1か月分処方します。
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②初回の経過観察
処方から1か月後に診察・検査を行い、問題がないと判断されたら当日にリジュセアミニ3か月分を処方します。
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③定期健診
3か月分の処方を受けてからは、薬を使い切った3か月毎に診察・検査を受けていただき経過を観察します。
リジュセアミニは「自由診療」となります。
Q | リジュセアミニに副作用はありますか? |
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A | 現れる可能性がある副作用は、若干瞳孔が広がることにより発生する眩しさや、ぼやけ程度です。 ただ、リジュセアミニは就寝前に点眼をするので、まぶしさやぼやけの副作用が生じたと しても起床時には回復しており、生活に影響することはほとんどないとされています。 |
Q | リジュセアミニ治療を続ければ、視力の回復は可能ですか? |
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A | リジュセアミニは近視進行抑制の効果を期待できますが、視力の回復はできません。 ただ、一時的な近視で睡眠や休息によって回復する仮性近視の場合は、日常生活の 改善によって視力の回復が見込めます。 当院ではリジュセアミニ治療だけではなく、仮性近視の改善につながる生活指導なども行っております。 できるだけストレスなく治療を続けられるよう、ライフスタイルなどを 伺いながら改善方法の具体的なアドバイスを行っています。 お子様の「見え方」に関して、不安やお悩みがある場合は、お気軽にご相談ください。 |
Q | リジュセアミニ治療はどのくらい続ける必要がありますか? |
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A | 近視の進行が安定する10代後半まで治療を続けることが望ましいです。 視力は人生を大きく左右する可能性がありますので、一緒にじっくり取り組んでいきましょう。 |
Q | 眼鏡やコンタクトレンズを使いながら治療を受けられますか? |
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A | 眼鏡やコンタクトレンズを使っていても問題なくリジュセアミニ治療が可能であり、 近視進行抑制効果を期待できます。 ただし、点眼する際には必ずコンタクトレンズを外してください。 また、オルソケラトロジー治療と併用することでより近視進行抑制効果が上がると言われています。 |
Q | 「マイオピン」と「リジュセアミニ」の違いは何ですか? |
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A | 「マイオピン」はシンガポール国立大学の研究により作成された薬剤です。 以前は国産の薬剤がなく、当院でも輸入をしたうえで処方しておりました。 それに対し、「リジュセアミニ」は日本の「参天製薬」が開発した近視進行抑制効果のある国内初の薬剤です。 防腐剤フリーの1回使い切りタイプとなっており、衛生的かつ安全に使用できます。 |
Q | 全身に生じる副作用はありますか? |
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A | 現在、そういった副作用の報告はありません。 |
「リジュセアミニ点眼」治療と同時に、コンタクトレンズ・眼鏡処方、学校検診での視力検査を希望の患者様は、スタッフまで問い合わせをお願い致します。